昨日は私のおじいちゃんの三十三回忌法要があった。父親はなんと9人兄弟で、すでにお亡くなりの方以外は夫婦で来たので、結構な人数になった。
おじいちゃんが死んで、この兄弟たちはたいしてない財産を巡って壮絶な争いをしたため、ほとんど行き来がなくなり、こんな機会でもないと顔を合わせることがない。クセのある人物も何人かおり、集まるとちょっとした事件が起きたりした。まだ純粋だった頃は、大人のそんな嫌な部分を見るのが苦痛だったが、もうこの年になると、今度はどんなことをやらかしてくれるのかと、久しぶりの再会をちょっと楽しみにしていた 
時間が近づくと、実家に1人、2人と集まってきた。ほとんどがアラセブンになっていた彼らは、随分と老け込んだ印象になっていた。
お経が始まり、みんな神妙な面持ちで聞いていた。15分程すると、前に座っていた母が見るからにアタフタし始めた。そのうち立ち上がり、後ろに行こうとしたので、「どうしたの?」と聞くと、「木魚出すの忘れた
」急いで木魚を用意し、和尚さんの横に置いたが、残念ながらもう出番は終わったようで使われることはなかった。
その後お寺に行き、そして食事をするために料理屋へ移動した。おじさん、おばさん達は、昔の出来事が嘘のように穏やかに時間は過ぎていた。食事も終わり、各々靴を履いて出口に向かった。すると1人のおじさんが、「俺の靴がない!」と騒ぎ出した。1足だけ靴が残っていたが、それは違うと言う。私は慌てて他のおじさん達に確認に行ったが、みんな自分のだと言う。おかしいな?と思いながら残っていた靴を思い浮かべると、男物の靴にしては随分と小さかったような気がした。ハッとして今度はおばさん達のところへ行くと、1人明らかに不似合いなガバガバの靴を履いている人がいた 
滞りなく法事は終わった。人間は年をとると丸くなるものだ。おじいちゃんも、みんなが仲良くしている姿を見てやっと安心できただろう。
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